loading

いまあるものを
大切にする心。

一覧へ戻る

時を超えて
もみじが受け継ぐもの

佐藤 登之

越路もみじの会

ここに来る前も、酒造りのほかにいろいろな仕事を経験してきたのですが、この会社に入ってからは、それまで以上に未経験のことに挑戦することが多くなりましたね。ずっと職人仕事をしてきたので、パソコン操作や大勢の人前で喋ったりする機会はもちろん、人前で唄うことなんて、昔は考えられませんでした。それが今では、社内のサークルで酒造り唄を唄ったりしていますから(笑)。
そのほかにも、酒造りのかたわら「越路もみじの会」の副会長として、もみじの苗木を地元の新中学生に入学記念として贈る活動をしています。最初の贈呈が平成5年なので、もう20年以上続けていることになりますね。もともとは会社の行事としてはじめた活動でしたが、今は地域の方も加わり、会員は約130人ほど。皆、ふるさとの自然を育てる、という我々の思いに賛同してくださった方たちで、プレゼントする苗は、会員がそれぞれの家庭で3年ほど里親になって育てたものです。
私たちの仕事は、自然からの恵みに支えられていますから、それを無視してお酒のことだけを考えることはできません。私たちがいいお酒を造れるのも、ここ越路の素晴らしい自然があってこそ。この自然を次世代に受け継いでいくことも自分たちの役割だと思っています。たとえば、酒造り唄には歌詞カードはあっても、楽譜はない。人が唄っているものを聞いて覚えていくしかありません。酒造りの作業もただ一方的に教えるだけではだめ。職人的な考え方かもしれませんが、実際に手を動かしているところを見せて、はじめて受け継がれていくものです。それは、自然保護の活動でも同じで、ふるさとの自然を大切にしよう、と声にするだけでなく、行動も起こすことで、活動がひろがっていきます。
ここに来る前も、酒造りのほかにいろいろな仕事を経験してきたのですが、この会社に入ってからは、それまで以上に未経験のことに挑戦することが多くなりましたね。ずっと職人仕事をしてきたので、パソコン操作や大勢の人前で喋ったりする機会はもちろん、人前で唄うことなんて、昔は考えられませんでした。それが今では、社内のサークルで酒造り唄を唄ったりしていますから(笑)。
そのほかにも、酒造りのかたわら「越路もみじの会」の副会長として、もみじの苗木を地元の新中学生に入学記念として贈る活動をしています。最初の贈呈が平成5年なので、もう20年以上続けていることになりますね。もともとは会社の行事としてはじめた活動でしたが、今は地域の方も加わり、会員は約130人ほど。皆、ふるさとの自然を育てる、という我々の思いに賛同してくださった方たちで、プレゼントする苗は、会員がそれぞれの家庭で3年ほど里親になって育てたものです。
私たちの仕事は、自然からの恵みに支えられていますから、それを無視してお酒のことだけを考えることはできません。私たちがいいお酒を造れるのも、ここ越路の素晴らしい自然があってこそ。この自然を次世代に受け継いでいくことも自分たちの役割だと思っています。たとえば、酒造り唄には歌詞カードはあっても、楽譜はない。人が唄っているものを聞いて覚えていくしかありません。酒造りの作業もただ一方的に教えるだけではだめ。職人的な考え方かもしれませんが、実際に手を動かしているところを見せて、はじめて受け継がれていくものです。それは、自然保護の活動でも同じで、ふるさとの自然を大切にしよう、と声にするだけでなく、行動も起こすことで、活動がひろがっていきます。
毎年、もみじを嬉しそうに受け取る中学生をみると、この仕事をやっていてよかったなと思います。未来を生きる彼らになにかを残せるのだとしたら、「いまあるものを大切にするこころ」かなと思います。この越路の豊かな自然や、あたりまえのように過ごしている親や家族との時間の大切さを、この活動を通して伝えたい。ふるさとの自然の素晴らしさというのは、この土地から離れてみてはじめて気づけるこ
とでもあります。生徒さん達がこの活動の意味を理解できるようになるのは、もっと先のことなんだろうなと思いますが、いつか育った土地を離れることになって、紅葉の季節に家族と庭に植えたもみじや、ふるさとの自然を思い出してくれれば本望です。そのときには、ふるさとのお酒を飲んでもらえれば、もっと嬉しいですけどね(笑)。
毎年、もみじを嬉しそうに受け取る中学生をみると、この仕事をやっていてよかったなと思います。未来を生きる彼らになにかを残せるのだとしたら、「いまあるものを大切にするこころ」かなと思います。この越路の豊かな自然や、あたりまえのように過ごしている親や家族との時間の大切さを、この活動を通して伝えたい。ふるさとの自然の素晴らしさというのは、この土地から離れてみてはじめて気づけることでもあります。生徒さん達がこの活動の意味を理解できるようになるのは、もっと先のことなんだろうなと思いますが、いつか育った土地を離れることになって、紅葉の季節に家族と庭に植えたもみじや、ふるさとの自然を思い出してくれれば本望です。そのときには、ふるさとのお酒を飲んでもらえれば、もっと嬉しいですけどね(笑)。

Copyright(C) ASAHI-SHUZO SAKE BREWING CO.,LTD.