
高野くんは
どう思うや?

わたしを酒造りの道へ
引き込んだ一言
高野 厚志
上槽担当
もともと酒造りには全く興味がありませんでした。高校の進路指導の先生に朝日酒造への就職を勧められたときも、日本酒になんとなく古くさいイメージを感じて、しばらく回答を保留したほどです。いざ入社してみると、建物も現代風で、若い従業員が多かったのには驚きましたね。当時は古い木造の建物でおじいちゃん達と働くものとばかり思っていましたから(笑)。
入社から3年ほどたったある日、水を吸わせたお米の状態を、杜氏さんに確認してもらう現場に立ち会いました。当時二十歳そこそこの私
入社から3年ほどたったある日、水を吸わせたお米の状態を、杜氏さんに確認してもらう現場に立ち会いました。当時二十歳そこそこの私
にとって、杜氏さんは雲の上の存在と言ってもよいほどの存在。おそるおそる米の状態をたずねると、「高野くんはどう思うや?」と逆に質問が返ってきたのです。一瞬びっくりしましたが、当時の知識を総動員して答えると、「私もそう思います」と言ってくれたんです。少しでも認めてもらえたことが、どんな褒め言葉よりも嬉しかったし、この一言がきっかけで、いつかこの人のレベルにたどり着きたい、酒造りを極めたいという気持ちが芽生えたのを、今でもはっきりと覚えています。
もともと酒造りには全く興味がありませんでした。高校の進路指導の先生に朝日酒造への就職を勧められたときも、日本酒になんとなく古くさいイメージを感じて、しばらく回答を保留したほどです。いざ入社してみると、建物も現代風で、若い従業員が多かったのには驚きましたね。当時は古い木造の建物でおじいちゃん達と働くものとばかり思っていましたから(笑)。
入社から3年ほどたったある日、水を吸わせたお米の状態を、杜氏さんに確認してもらう現場に立ち会いました。当時二十歳そこそこの私にとって、杜氏さんは雲の上の存在と言ってもよいほどの存在。おそるおそる米の状態をたずねると、「高野くんはどう思うや?」と逆に質問が返ってきたのです。一瞬びっくりしましたが、当時の知識を総動員して答えると、「私もそう思います」と言ってくれたんです。少しでも認めてもらえたことが、どんな褒め言葉よりも嬉しかったし、この一言がきっかけで、いつかこの人のレベルにたどり着きたい、酒造りを極めたいという気持ちが芽生えたのを、今でもはっきりと覚えています。
入社から3年ほどたったある日、水を吸わせたお米の状態を、杜氏さんに確認してもらう現場に立ち会いました。当時二十歳そこそこの私にとって、杜氏さんは雲の上の存在と言ってもよいほどの存在。おそるおそる米の状態をたずねると、「高野くんはどう思うや?」と逆に質問が返ってきたのです。一瞬びっくりしましたが、当時の知識を総動員して答えると、「私もそう思います」と言ってくれたんです。少しでも認めてもらえたことが、どんな褒め言葉よりも嬉しかったし、この一言がきっかけで、いつかこの人のレベルにたどり着きたい、酒造りを極めたいという気持ちが芽生えたのを、今でもはっきりと覚えています。

今回の「継」はとにかく最高の、良いとこ取りのお酒を造ろうという方針だったので、上槽の方法も特殊なものになりました。正直、搾りの前日はプレッシャーでなかなか寝付けなかったですよ。通常、醪にかける搾りの圧が高いほど酒の量も味もでるのですが、このお酒に関してはほぼ圧をかけていません。時間がかかってもいいから、とにかくゆっくり、とにかく優しくということを心がけました。しかも、「継」として実際に使用するのは、そうして抽出したもののなかで最も香りがのったところのみです。最初に飲んだときは、緊張から解放されて安心の気持ちが先にきましたが(笑)、普段のお酒と全く違う
ことはすぐに分かりました。口当たりもソフト、味のふくらみもある。これはすごいぞと思いましたね。
杜氏さんに言葉をかけてもらってから、もう20年ちかくたちますが、酒造りを極めたいという気持ちは変わりません。この仕事を続けてきて思うのは、手を抜いてはだめということ。こうと決めたらどこまでもやりこんでいく。酒造りに近道はありません。酒造りの正道、というのは会社の方針でもありますが、私自身も一歩一歩足もとをみつめながら正道を歩いていきたいと思っています。
杜氏さんに言葉をかけてもらってから、もう20年ちかくたちますが、酒造りを極めたいという気持ちは変わりません。この仕事を続けてきて思うのは、手を抜いてはだめということ。こうと決めたらどこまでもやりこんでいく。酒造りに近道はありません。酒造りの正道、というのは会社の方針でもありますが、私自身も一歩一歩足もとをみつめながら正道を歩いていきたいと思っています。
今回の「継」はとにかく最高の、良いとこ取りのお酒を造ろうという方針だったので、上槽の方法も特殊なものになりました。正直、搾りの前日はプレッシャーでなかなか寝付けなかったですよ。通常、醪にかける搾りの圧が高いほど酒の量も味もでるのですが、このお酒に関してはほぼ圧をかけていません。時間がかかってもいいから、とにかくゆっくり、とにかく優しくということを心がけました。しかも、「継」として実際に使用するのは、そうして抽出したもののなかで最も香りがのったところのみです。最初に飲んだときは、緊張から解放されて安心の気持ちが先にきましたが(笑)、普段のお酒と全く違うことはすぐに分かりました。口当たりもソフト、味のふくらみもある。これはすごいぞと思いましたね。
杜氏さんに言葉をかけてもらってから、もう20年ちかくたちますが、酒造りを極めたいという気持ちは変わりません。この仕事を続けてきて思うのは、手を抜いてはだめということ。こうと決めたらどこまでもやりこんでいく。酒造りに近道はありません。酒造りの正道、というのは会社の方針でもありますが、私自身も一歩一歩足もとをみつめながら正道を歩いていきたいと思っています。
杜氏さんに言葉をかけてもらってから、もう20年ちかくたちますが、酒造りを極めたいという気持ちは変わりません。この仕事を続けてきて思うのは、手を抜いてはだめということ。こうと決めたらどこまでもやりこんでいく。酒造りに近道はありません。酒造りの正道、というのは会社の方針でもありますが、私自身も一歩一歩足もとをみつめながら正道を歩いていきたいと思っています。
